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旭硝子財団(石村和彦理事長)は14日、地球環境問題の解決に貢献した人や組織に贈る第26回「ブループラネット賞」に、独ポツダム気候影響研究所のハンス・シェルンフーバー所長と米スタンフォード大のグレッチェン・デイリー教授を選んだ、と発表した。気候変動の研究を通じ、地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」の誕生に貢献したことが評価された。
シェルンフーバー氏は、パリ協定で産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑える目標に合意するための科学的根拠を示した。デイリー氏は、長年の実地調査を基に人間の営みが生物の活動範囲に及ぼす影響を研究、自然と調和しながら繁栄する社会の実現に尽力した。
表彰式は10月18日に東京都内で行われ、副賞として5000万円が贈られる。
カンボジアの商業省は、事業総額6000万ドル(約66億円)とされる小規模農家の支援事業を5月から始めた。インフラ整備や農産物の生産性向上などに注力し、小規模農家の収入増を後押しする。現地紙カンボジア・デーリーなどが報じた。
同事業は、小規模農家と市場とのアクセス改善に加え、小規模農家が対象のマイクロファイナンス(小口金融)を中心とする金融サービスの提供などによって、農家を支援する。
パン・ソラサック商業相は、同事業に伴い全国7万5000の小規模農家の収入を2022年末までに現在から30%増に拡大させると意気込みをみせた。
カンボジアやミャンマーなどに拠点を置く新興市場コンサルティング会社の幹部は、小規模農家の収入増には政府の持続的な支援が必要だと指摘する。同国の農業分野は、生産技術の向上や収益増を図るビジネスモデルの確立など課題が山積しているとの見方も示した。
シンガポールは、フェイクニュース(虚偽報道)への懸念が高まっている。同国の市場調査会社ブラックボックス・リサーチが今年4月中旬に行った調査によると、インターネットで配信されるフェイクニュースを心配しているとの回答が60%と過半数を占めた。現地紙ストレーツ・タイムズなどが報じた。
この調査は、同国の国民で15歳以上の1000人を対象に行われた。フェイクニュースについて、「大いに心配」が回答者の20%、「心配」が40%で合わせて60%に上る。このほか、自分が目にしているニュースが本物かフェイクか自信がないとした回答者は40%だった。
一方で、ネット上のフェイクニュースを「まったく心配していない」とした回答者は12%にとどまった。調査結果を受け、シンガポールマネジメント大学の准教授は、国民がフェイクニュースを自分の身の回りで起きる身近な問題と捉えるようになったと分析した。
フェイクニュースは、昨年に世界各国で行われた選挙で影響を及ぼしたケースもあるとされ、ここにきて各国で問題視する動きが出ている。シンガポールでも今年4月、シャンムガム法相兼内相が現行法では対処が困難だと指摘し、政府として対応を「真剣に考慮している」と述べた。
専門家は、同国のフェイクニュース対策が始まったばかりで、極めて低い水準と指摘する。調査結果については、警戒する消費者が多いのは歓迎すべきこととしたうえで「まだ表面的な認識にすぎず、フェイクニュースがどのように社会に入り込み、どんな心理的影響を及ぼすのか、実態を理解していない可能性は残る」と述べた。(シンガポール支局)
東芝が売却手続きを進めている半導体子会社「東芝メモリ」をめぐり、官民ファンドの産業革新機構を中心とした「日米連合」に日本の事業会社4、5社が参加することが14日、分かった。東芝は、今月後半に東芝メモリの売却先を決める方針。現状では、金額面で優位に立つ米半導体大手のブロードコムが有力視されているが、日米連合では事業会社を取り込むことで、日本が主導権を維持できる点を訴え、巻き返しを図る。
日米連合は、革新機構や政府系金融機関の日本政策投資銀行、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が核となるほか、経済産業省や経団連が日本の事業会社に参加を呼びかけてきた。
これまで出資検討の意思を示したのは富士通のみで、事業会社集めは難航していたが、関係者によると4、5社が参加の意向を表明。その中には東芝メモリの取引先などが含まれているとみられ、1社当たり最大100億円程度を出資する方向で調整している。このほか買収の受け皿となる特別目的会社(SPC)を設立し、銀行からも融資を受ける案などを検討している。
事業会社が加わることで、日本側の陣容が手厚くなるほか、革新機構は「次世代の国富を担う産業を創出する」という出資の大義名分が立つ。
ただ、日米連合が想定している1.8兆円の買収価格は、東芝が求める2兆円を下回り、金額の上積みが課題だ。
一方、ここにきて他社への売却に反対してきた米ウエスタン・デジタル(WD)が、東芝に対し譲歩の姿勢を見せており、週内にも日米連合への合流を前提とした新たな譲歩案を東芝に提示する見通し。WDとの交渉が決裂した場合に備え、韓国半導体大手のSKハイニックスと組む米投資ファンドのベインキャピタルなど、他陣営と日米連合の合流も並行して模索されており、枠組みが大きく変わる可能性も残る。
東芝は近くいずれかの陣営に優先交渉権を与え、来週以降に売却先を決定。28日に売却手続きを完了するとしている。
トヨタ自動車は14日、愛知県豊田市の本社で定時株主総会を開いた。2年連続の減益予想の背景や、競争力強化に向けた戦略を説明。豊田章男社長は「M&A(企業の合併・買収)を含め、あらゆる選択肢を検討しないといけない」と述べるとともに、「未来を切り開くのは、世の中をもっとよくしたいという情熱を持った人材だ」と人材育成にも注力する考えを示した。出席株主数は5227人と過去最多だった。
2017年3月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前期比30.1%減の1兆9943億円だった。18年3月期は19.8%減の1兆6000億円と見込む。為替レートが1ドル=105円と17年3月期実績(同108円)より円高になり輸出採算が悪化するほか、頭打ちになっている北米市場で値下げの原資となる販売奨励金などの費用が膨らむとみているためだ。
豊田社長は、電気自動車(EV)メーカー、米テスラ・モーターズの台頭や米IT大手のグーグルなどの異業種参入で「自動車業界の競争ルールが大きく変わろうとしている」と指摘した。
トランプ米大統領の保護主義的な政策や英国の欧州連合(EU)離脱で世界経済は不透明感を増しているが、自動運転や環境対応など先端技術への投資は積極化する方針だ。永田理副社長は「未来への挑戦、アクセルを緩めない」と強調した。
総会は昨年と同じく1時間53分にわたり、取締役9人の選任や役員賞与の支給に関する議案がすべて原案通り可決された。取締役は経営の意思決定を迅速にするため11人から減らした。